20年続くオランダのローカル剣道大会、不滅カップ・レポート

Pocket

オランダで開催される試合の一つに不滅カップがあります。ロッテルダムにあるオランダ最大級の剣道道場・不滅道場が主催しています。

初心者から有段者まで広く参加する大会で、日本でいう地域大会のようなイメージかもしれません。
ヨーロッパのローカル大会は、一体どんな雰囲気なのでしょう。日本と同じこと、違うことをレポートします。



開会式の様子

ローカル大会でも、6カ国から参加

今回の試合の参加者は48名、オランダだけではなくポルトガル、ノルウェー、モルドバ、ルーマニア、イタリアからそれぞれ1名ずつ、合計6カ国の剣士が参加。モルドバという国は初めて知りました。

不滅カップは、参加者の中からランダムにチームが組まれ、当日チームが発表されます。その日になって初めてチームを組み、先鋒は級、中堅と大将は有段者が割り当てられます。

モルドバのZugravuさん

左:ポルトガル人のルイスさん、右:オランダ人のギデオンくん

国籍が異なる方は、仕事で来ている場合が多いです。ポルトガル代表のルイスさんは、5年前に仕事の転勤でオランダに来たそう。

人数が少ないので、参加者全員でアップ

普段のオランダの試合では、道場毎に準備運動を行うのですが、今回は参加者全員で準備運動、素振り、アップを行いました。
一週間前に世界大会があり、主要な選手はまだ韓国にいたり、怪我をしてたりと不在もちらほら。昨年に比べると参加者が少なかったかもしれません。

みんなで素振り

審判は各道場の指導者の先生方

審判は、各道場の高段者の先生が中心となって行います。今回はナショナルチームのメンバーも二人、審判として参加しました。
不滅カップはほぼオランダ人だけなのでオランダ語で説明が行われましたが、規模が大きい試合には周辺国からの参加も多く、英語で説明が行われます。審判の合議も、英語です。

2018年の世界大会、女子個人ベスト16のフルーアさん。美女。

試合の景品は……

日本だと、試合の賞品は竹刀が多いですね。オランダはメダルやトロフィー、大きな試合だと胴がプレゼントされます。不滅カップに関しては、昨年はドラゴンボールのレゴが賞品、今年は……シール!!!

鎧シリーズ



剣道を始める理由を教えて!

参加者の人に、どうして剣道を始めたの?と聞いてみました。ある女の子は、12才の時にお母さんに連れられて剣道道場に来たものの「自分にはまだ早い…」と思い、すぐに始めず、16才になってから本格的に始めたそう。現在は20才で、大学で日本語の勉強もしているため、日本語も上手でした。

左の女性:職場のボスに言われて心と体を鍛えるために始めたそう
右の女性:12才の頃に一度道場に来たけど、始めたのは16才の時。日本語うまい!

スコア表ってどうなってるの?

試合のスコアは、こんな風につけてます。

M→面
K→小手
D→胴
T→突き

試合は男女混合

オランダの試合の特徴の一つは、男女混合である点。日本は剣道人口が多いので男子と女子で試合は分かれていますが、オランダは男性と女性、一緒にチームを組みます。

赤は男性、白は女性。

勝手も負けても、試合が終わると「ありがとうございました」と挨拶しに行きます。みんな顔見知りなので、試合はどうだったか、あれがよかった、など講評もしあいます。

20年も続いている大会

不滅カップはもう20年も続いている大会。オランダの道場の多くは、学校施設を使って稽古をしているために、学校がお休みになるホリデーシーズンは道場も閉まってしまうことが多いです。このため、ホリデー明けは稽古再開日でもあります。サマーバケーションが終わり、秋の稽古シーズンの始まりを告げるのがこの不滅カップだそう。
長く剣道を続けてきた人も、初心者の人も、みんなで試合をして新しい季節を迎えるために企画したのがきっかけだそうです。